三井住友トラストクラブ 五十嵐 代表取締役社長
下落トレンドでの損切り方法
考案者:J.W.ワイルダー(Welles Wilder) 1978年
価格の変動幅(上昇・下落)を指数化することで、トレンドの方向性、強弱を分析します。
(1)当日の高値・安値が、前日の高値・安値に比べて、どちらが大きいかを比較します。
(2)当日の値幅が、前日の値幅の上か下か、どちらかにはみ出してきたかを検証することで、トレンドの方向性を見極めます。
(3)下落トレンドでの損切り方法 一定期間の平均値を計算して、トレンドの強弱を指数化します。
【強気筋(買い方)対弱気筋(売り方)】
・当日の価格を前日の値幅の外側に移動させる、強気筋(買い方)と弱気筋(売り方)の勢力を計測することで、トレンドの方向を見極めます。
・当日の高値が前日の高値を上回っている場合⇒強気筋が優勢⇒上昇トレンド
・当日の安値が前日の安値を下回っている場合⇒弱気筋が優勢⇒下落トレンド
(1)方向性(DM: Directional 下落トレンドでの損切り方法 Movementディレクショナル・ムーブメント)の分析
・前日と当日の変動幅(上昇幅・下落幅)を比較して方向性(DM)を分析します。
・+DM(上昇幅)と-DM(下落幅)を比較して、大きい方をカウントし、小さい方は「ゼロ」にします。
+DM(plus DM)=当日の高値-前日の高値(上昇幅:上昇方向の増加分⇒上昇の強さ) 下落トレンドでの損切り方法
-DM(minus DM)=前日の安値-当日の安値(下落幅:下落方向の増加分⇒下落の強さ)
+DM<0なら+DM=0当日の高値が前日の高値を上回っていない場合
-DM<0なら-DM=0前日の安値が当日の安値を上回っていない場合
+DM>-DMなら-DM=0+DM(上昇幅)が-DM(下落幅)を上回っていれば、-DM(下落幅)は0 下落トレンドでの損切り方法
-DM>+DMなら+DM=0?DM(下落幅)が+DM(上昇幅)を上回っていれば、+DM(上昇幅)は0
(2)実質変動幅(TR:True Rangeトゥルー・レンジ)の計算
・実質変動幅とは、変動幅の増加分であり、AかBの大きい方、AかCの大きい方です。
A:当日の高値-当日の安値
B:当日の高値-前日の終値
C:前日の終値-当日の安値
(3)方向性指標(DI:Direction Indicatorディレクショナル・インディケーター)の計算
・方向性(DM)を実質変動幅(TR)で割ることで、方向性指標を計算します。
(期間は、ワイルダーは14日間を採用しています。)
(4)方向性指数(DX Directional Movement Index)の計算
・方向性の強さを示す+DIと-DIの差の絶対値を、方向性を持っていた比率{+DI+(-DI)}で割り、指数化することで、トレンドの強弱を認識できるようにします。
・DXは、上昇・下落に関わらず、トレンドが強くなれば増加し、弱くなれば、減少します。 下落トレンドでの損切り方法
・DXが反転する時は、トレンドが反転する可能性が高いことを示唆します。
(5)ADX(Average Directional Movement Index):DXの指数平滑移動平均線(EMA)
・ディレクショナル・ライン(+DIと-DI)の差
・トレンドが強く、継続する場合⇒2本線の差は拡大⇒ADXは上昇
・トレンドが弱く、反転するかレンジ相場に移行する場合⇒2本線の差は縮小⇒ADXは下落
取引ルール
【買いシグナル】
・+DIが-DIを下から上に突き抜けた時(+DI>-DI)
・ADXが上昇し、かつ+DIとADXが?DIの上にある時(+DI>ADX>?DI)
・ADXが+DIと-DIの下から上に突き抜けた時(理想的には25以上)
・利食い:ADXが+DIと-DIの上から反落した時
・損切り(ストップ・ロス):+DIが-DIを下抜けた時
【売りシグナル】
・-DIが+DIを下から上に突き抜けた時(+DI<-DI)
・ADXが上昇し、かつ?DIとADXが+DIの上にある時(+DI<ADX<-DI)
・ADXが+DIと-DIの下から上に突き抜けた時(理想的には25以上)
・利食い:ADXが+DIと-DIの上から反落した時
・損切り(ストップ・ロス):-DIが+DIを下抜けた時
【ワイルダーの極値ルールExtreme Point Rule】
・極値:+DI>-DI⇒高値高値を更新した場合「買いシグナル」となる
・極値:+DI<-DI⇒安値安値を更新した場合「売りシグナル」となる
◇クロスオーバールール(Crossover rule)
・買いシグナル:+DIが-DIを下から上抜く時
・売りシグナル:+DIが-DIを上から下抜く時
◇エクストリーム・ポイント・ルール(Extreme Point rule)
・トリガーポイント:+DIと-DIがクロスするバーの極値
上昇クロス(+DIが-DIを上向きにクロス):価格が極値(クロス時点の高値)を上抜けるまで待つ
下落クロス(+DIが-DIを下向きにクロス):価格が極値(クロス時点の安値)を下抜けるまで待つ
◇ターニング・ポイント・ルール(Turning Point rule)
ADX>+DI&-DI⇒ADXの下落はトレンド転換のシグナル
ADX<+DI&-DI⇒レンドがない⇒トレンドフォロー型のシステムは避ける
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テクニカル分析辞典
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スイングトレード向けおすすめ証券会社5選|重要な7つの指標も解説
移動平均線はその名の通り、価格の推移が移動しながら、一定期間の平均線として描かれるものになります。例えば5日移動平均線を作る場合は、投資対象商品の5日間の終値を合計して日数で割り、5日間の平均値を算出します。そして日付が5日から6日に移った場合は、初日の値を捨てて6日目の値を入れる形で値の入れ替えを行い、次の5日間の平均値を求めて移動させるといった具合です。 また、平均をとる期間によって移動平均線はいくつか設定できます。例えば、短期の移動平均線であれば20日間、長期の移動平均線であれば26週間に設定することで、期間の異なる移動平均線をチャート上に表示できます。
長期の移動平均線と短期の移動平均線を分ける理由は、移動平均線を複数表示させることで、相場の転換点を分析できるからです。
現在の株価が短期、中期、長期それぞれの視点で見たときに上昇傾向なのか下降傾向なのか判断できる移動平均線は、相場の方向が変わるポイントを教えてくれるため、スイングトレードと相性の良いテクニカル指標です。移動平均線は、汎用的なテクニカル指標として多くの投資家に使われています。
移動平均線(いどうへいきんせん)
ある期間における株価の終値の平均を表した折れ線グラフ線のこと。
期間の異なる移動平均線を重ねて関係性を見ることで、大まかな相場の方向性をとらえやすくなっています。
トレンドライン
スイングトレードで取引をするのであれば、値動きの転換点を分析して取引タイミングを見極めなくてはなりません。その際、役に立つのが「トレンドライン」です。ここでいう「トレンド」とは、株価が上向き(上昇)か下向き(下降)か、または横ばい(保ち合い)で推移しているか、という株価の大局的な動きのことをいいます。
上昇トレンドとは、チャート上でより高くなっている山と谷の連続的な動き、下降トレンドはより低くなっていく山と谷の連続的な動きのことです。トレンドを把握するためにチャートに引く線を「トレンドライン」と呼び、株価の高値同士あるいは安値同士を結びます。
一般的に、トレンドラインは株価の支持線(サポートライン)、または抵抗線(レジスタンスライン)になるといわれています。それぞれ株価の下値、または上値の目安となる水準を指し、その近辺で押し目買いや戻り待ちの売りが出やすいとされており、売買サインの1つとみなすことが可能です。
例えば上昇トレンドの場合、下値同士を結んだ下値指示ラインに相場がタッチしたタイミングが買いシグナルです。下降トレンドの場合は、高値同士を結んだラインを結んだ線に相場がタッチしたところで、売り時と判断できます。
このようにトレンドラインを巧みに利用することで、相場が反転するタイミングを先読みできるのです。多くのトレーダーが活用している手法であり、トレンドラインは相場の方向性を読む際には欠かせない指標です。
終値とは、ある時間軸で相場が終了したタイミングの価格です。反対に、相場が始まったタイミングの価格は「始値」です。ある期間の値動きは、上の図のようなローソク足と呼ばれる図形で表されます。
始値よりも終値の方が高い場合は株価の上昇を表す「陽線」となり、反対に終値の方が低くなった場合は株価の下落を表す「陰線」となります。例えば、上記のローソク足は始値より終値が高いため、陽線です。陽線と陰線は色分けされて表示されます。
上のチャートのように始値と終値の関係を、色で表現したローソク足が並ぶことで、視覚的に相場の勢いを読み取れるわけです。
スイングトレードにおいては2日~3日、3ヵ月など、さまざまなトレード手法や保有期間があるため、移動平均線と終値を組み合わせて活用することで細かな出来高の確認や大きなトレンドの把握、損切りと利益確定のポイント設定を行うことが可能です。
一目均衡表(いちもくきんこうひょう)
一目均衡表は「取引に参加する売りの勢力と買いの勢力のバランスが崩れた方向に相場が動く」という考えに基づいて考案された分析手法です。1936年に日本人の細田悟一氏によって、作られました。
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下落トレンドでの損切り方法
- 基準線=(当日を含めた過去26日間の最高値+最安値)÷2
- 転換線=(当日を含めた過去9日間の最高値+最安値)÷2
- 先行スパン1=(転換値÷基準値)を26日先行させて表示
- 先行スパン2=(当日を含めた過去52日間の最高値+最安値)÷2を26日先行させて表示 下落トレンドでの損切り方法
- 遅行線=当日の終値を26日遅行させて表示
基準線と転換線を用いる場合、基本的には移動平均線と同様の使い方をします。例えば基準線が上向きなら上昇トレンド、下向きなら下降トレンド、ローソク足が基準線の上側にあれば強い相場、下側にあれば弱い相場と判断するといった具合です。
また、基準線が上向きの状態で転換線が基準線の下から上に抜けるゴールデンクロスを「好転」といい、買いシグナルになります。逆に基準線が下向きの状態で転換線が基準線の上から下に抜けるデッドクロスを「逆転」といい、これは売りシグナルです。
なお、先行スパン1と先行スパン2の間に挟まれた領域を「雲」(抵抗体)と呼び、抵抗線になったり支持線になったりします。この雲とローソク足の位置を見るだけで相場の動向をチェックすることが可能です。例えば、ローソク足が雲の上にあれば強い相場、下方にあれば弱い相場と判断します。
さらに、遅行線は売り買いのタイミングを計る場合に見ます。遅行線がローソク足を上回った状態を「好転」といい買いシグナル、下回った場合を「逆転」といい、これは売りシグナルです。
一般的なテクニカル指標が価格を主軸に置いているのに対し、一目均衡表は時間分析を主体とする点で異なります。そのため、一目均衡表は取引のタイミングを見計らうのに有効なテクニカル指標です。
線が多く複雑な印象を受けるものの、世界中の投資家から支持を集めています。特に、スイングトレードのように、数日から数週間単位で取引する際に相性が良い指標です。
一目均衡表は、エクセルに5本の線と雲のデータを入れ、チャートを描くことで作成できます。また、例えば岡三証券提供の「岡さんRSS」など、証券会社提供のツールを用いて作成する方法もあります。
水平線は、名前の通りチャートに引かれる水平な線(横線)であり、価格を示すラインです。チャート上にある高値と安値を結ぶことで、投資家が意識している価格帯を見抜くことができます。
- レジスタンスライン(抵抗線)・・・・・・過去の株価の上値同士を結んだ水平線
- サポートライン(支持線)・・・・・・過去の株価の下値同士を結んだ水平線
例えば、レジスタンスライン近くまで値上がりすると、売りが増えて上値が伸び悩む傾向にあり、この位置から下げ始めるパターンが少なくありません。そのため、レジスタンスラインは上値抵抗線ともいうのです。ただし、抵抗線を抜けて上昇した場合は一段の上昇が期待できます。
また、サポートライン近くまで値下がりすると、買いが増えて下げ渋る傾向があり、この位置から反転するパターンが多く見られます。サポートラインを抜けて下落した場合は下げが加速することもあるので注意しなければなりません。
水平線付近の価格帯は多くの投資家が意識しているため、損切りや新規注文が集中しやすい傾向にあります。そのため、水平線は、スイングトレードをはじめとするさまざまな取引手法に活用できる分析方法です。
ストキャスティクス
ストキャスティクスとは、現在の相場が「売られすぎ」なのか「買われすぎ」なのかを判断する指標です。株価の一定期間の変動幅と終値の関係から、相場の相対的な強弱の勢いを示します。
チャートはインジケータライン=「%K」(Fast)と、シグナルライン=「%D」(Slow)の2本の線で表され、数値は0%から100%の範囲で推移します。%Kラインは相場に対して敏感に動き、%Dは%Kラインよりも動きは遅いですが、より重視されているのは%Dラインです。
一般的に、20~30%で売られすぎ、70~80%で買われすぎと判断されますが、相場の勢いが強い場合は20%、あるいは80%を突破することもあるので一概には言えません。
ストキャスティクスでは2本の線を用いて明確に売買シグナル(売買のタイミングを知らせる合図のこと)が出るので、判断がしやすい指標だと言えるでしょう。
そのため、ストキャスティクスはスイングトレードにおいても、売買のタイミングを見計らう際の心強いテクニカル指標です。ただし、頻繁に売買シグナルが出るため、他のテクニカル分析を併用することをおすすめします。
RSIは相場の「買われすぎ」と「売られすぎ」を判断するテクニカル指標です。売買のバランスを分析するため、ストキャスティクスと似たテクニカル指標と言えます。
ストキャスティクスが2本の線を用いて明確に売買シグナルを出すのに対し、RSIでは売りゾーン・買いゾーンで判断するため、売買を判断する幅が広い点が特徴です。
RSIは、過去一定期間の上げ幅(前日比)の合計を、同じ期間の上げ幅の合計と下げ幅の合計を足した数字で割り、100を掛けて算出できます。そのため、売られすぎ・買われすぎの判断には使えますが、いくら値上がり、または値下がりなのかはRSIでは判断できません。
また、RSIの数値は、50%を中心として0~100%の範囲で推移します。例えば、上昇局面に入ると数値が50%以上で推移し、下降局面に入ると50%以下で推移する仕組みです。一般的に70~80%だと買われすぎ、20~30%以下で売られすぎと判断されます。
上のチャートからも、RSIが70%以上、あるいは30%以下になったタイミングで相場が大きく反転していることがわかります。
RSIは1本のラインで表される非常にわかりやすい指標です。スイングトレードで取引する際に、相場の方向性を読む手掛かりになるでしょう。
なお、RSIは、逆張りのシグナルを見極める際にも利用できます。逆張りとは、相場が反対方向に動くことを予想して、相場の方向とは反対にポジションを持つ取引手法です。
ただし、買われすぎに見えてもさらに上昇するケースや、売られすぎに見えてもさらに下降するケースもあります。そのため、買いゾーン・売りゾーンのトレンドの強さを見極めることが大切です。
スイングトレードにおいて銘柄を選ぶ5つのポイント
- 流動性の高い銘柄を選ぶ
- 投資スタイルに合わせて銘柄を選ぶ
- 銘柄数は3〜5つに絞る
- 上昇トレンドを見て銘柄を選ぶ
- インデックスと異なる値動きをしている銘柄は狙い目
流動性の高い銘柄を選ぶ
流動性が高い銘柄を選ぶ理由は、好きなタイミングで好きなだけ売買できるからです。流動性が低い場合、売買する際に取引できる株数が制限される可能性があります。その場合、自分が買いたい価格や売りたい価格で取引できなくなるため、取引上不利になります。
このような事態を避けるためにも、銘柄の流動性には注意しましょう。流動性が高い銘柄は、取引量が多く信頼度が高い傾向があります。流動性が高い銘柄を選ぶためには、出来高ランキング30位以内に入っている銘柄を選ぶのがおすすめです。
- TOPIX100
- TOPIX Core30
この2銘柄は時価総額が高い上に信用も担保されているため、おすすめの銘柄です。
投資スタイルに合わせて銘柄を選ぶ
スイングトレードは最大数週間ポジションを保有するため、普段忙しくてチャートをこまめにチェックする時間がない方でも、取引しやすい手法です。
スイングトレードのメリットとしては、取引回数が少なく手数料を抑えられるため、デイトレードよりも利益効率が高いことがあげられます。
しかし、大きな値幅を狙える分、1回の取引のリスクが大きいという弱点があります。デイトレードと比較して、取引1回あたりのポジションの保有時間が長いため、リスクコントロールには特に注意しましょう。
銘柄数は3〜5つに絞る
スイングトレードで取引する場合は、3~5つの銘柄に絞るのがおすすめです。投資スタイルや資金量によって銘柄数は異なるものの、投資金額の分散度合いを考慮すると3~5つが適切なラインと言えます。
スイングトレードで取引する場合は、チャートの動きを常時チェックする必要はないものの、ある程度の値動きは把握しておく必要があります。投資する銘柄数を絞る理由は、多くの銘柄に手を出しすぎると、管理しきれないからです。
銘柄を選定する際は、証券会社が提供するスクリーニングツールを使用しましょう。ご自身に合った銘柄を効率的に見つけられます。スイングトレードの場合はテクニカル分析が必要になるため、テクニカル指標を重視して銘柄を選定すると良いでしょう。
上昇トレンドを見て銘柄を選ぶ
チャートを見て上昇トレンドになっている銘柄を選ぶと、取引の勝率を上げることにつながります。具体的には、以下の点に着目して銘柄を選ぶと良いでしょう。
- 25日移動平均線が上向き
- 株価が25日移動平均線よりも上にある
この2つの条件を満たした銘柄を選択することで、成長する銘柄を選択できる可能性が高まります。もちろん、確実に成長する銘柄を当てることはできませんが、目利きの判断基準として十分に利用できます。スイングトレードで利益を上げるためには、中長期的な目線で成長性がある銘柄を、見極めることが大切です。
インデックスと異なる値動きをしている銘柄は狙い目
インデックスとは、日経平均株価・TOPIXなどの市場の目安になる銘柄群のことです。インデックスと異なる値動きをしている銘柄は、後々インデックスに沿うように値動きをする場合が多くあります。
なぜなら、インデックスは市場の流れを代表する指標であるため、個別銘柄は多かれ少なかれインデックスの影響を受けているからです。何らかの要因でインデックスから離れた動きをしていても、後になって値動きが修正される可能性が高いです。
そのため、インデックスからずれている銘柄は、近い未来の値動きの方向が比較的読みやすくなります。スイングトレードで株式取引をするのであれば、インデックスとの差異に目を向けると、掘り出し物の銘柄が見つけられるでしょう。
スイングトレードに向いている証券会社の特徴
取引を始めるのであれば、スイングトレードに向いている証券会社で投資デビューをしましょう。ここでは、スイングトレードに向いている証券会社の特徴を3つ紹介します。
- 取引ツールの機能が高い
- 指値注文や逆指値注文などリスク管理に長けた注文方法に対応している
- 手数料が低い
取引ツールの機能が高い
スイングトレードで利益を出すためには、テクニカル分析が必須です。そのため、複雑な分析に対応できる取引ツールを提供している証券会社で、取引することをおすすめします。
高度なテクニカル分析をするためには、テクニカル指標を複数表示させます。複数の指標を表示するとチャート画面上が煩雑になるため、チャートが見やすく工夫されている取引ツールは便利です。
また、操作面でも直感的に理解できるようなデザインの取引ツールは使いやすいです。機能が高い取引ツールをまとめると、以下の3点に集約されます。
- テクニカル分析の指標や機能が豊富
- 見やすいチャート画面
- 直感的に操作できるデザイン
指値注文や逆指値注文などリスク管理に長けた注文方法に対応している
スイングトレードをする上でリスク管理は欠かせません。リスクを管理するには、指値注文や逆指値注文などの予約注文を活用しましょう。
- 指値注文・・・・・・利益確定する価格を予約しておく注文方法
- 逆指値注文・・・・・・損切りする価格を予約しておく注文方法
例えば、買いポジションを持っている場合、現在のレートよりも上昇しているタイミングで売れば利益が残ります。反対に下落しているタイミングで売ると、損失が確定します。
スイングトレードは1日中相場を監視する取引手法ではありません。そのため、価格が大きく変動したときに、自動で資産を守るための予約注文を活用する必要があります。
だからこそ、指値注文と逆指値注文を利用しない手はありません。これら2つの予約注文のメリットは、チャートを監視していなくても自動的に約定してくれる点です。
相場を見ていないときに大幅な下落が起きても、逆指値注文を入れておけば損失額を抑えられます。スイングトレードのように画面に張り付かずに取引する取引の場合、逆指値注文によるリスクヘッジは欠かせません。
手数料が低い
取引手数料が小さな証券会社を利用することで、株取引にかかるコストを削減できます。スイングトレードはスキャルピングなどと比較すると取引回数が少ないものの、長期投資よりは回数が多いです。
手数料を安く抑えるためには、1日の約定代金で手数料が決まるプランを利用すると良いでしょう。投資を始めたばかりの段階では取引額が大きくならないため、約定代金も小さくなる傾向があります。スイングトレードで株式投資を始めることを検討している方は、取引回数ではなく約定代金で手数料が決まるプランを選ぶのがおすすめです。
スイングトレードとは?銘柄の選び方や成功のコツを解説!
性別:女性
年齢:40代
職業:アルバイト・パート私が始めた当初は、まだ窓口や電話が主流の時代でした。迅速な取引き、手数料を減らしたく松井証券で開設をしました。現在はアプリからの取引きを主にしていますが、実にシンプルなアプリで、兎に角迅速な取引きをしたい方にお勧めです。簡単に銘柄登録もでき、複数気配やチャートの画面からすぐ取引き画面に移れるので、スピーディーです。株主優待などの情報はアプリから見た事がないので、他で情報を得る必要があると思います。
マネックス証券
マネックス証券は10万円以下の取引において、手数料が税込110円と手数料が比較的安い証券会社です。また、取引時にさまざまな注文方法を選択できるため、より効率的なスイングトレードを実現できます。
トレーディングツール「マネックストレーダー」が非常に高機能であることも強みの一つです。リアルタイムでチャートや株価を確認でき、ランキング機能などと併用することで、取引タイミングを見逃さず投資ができます。スイングトレードにおいて、大きな戦力となる「マルチチャートビューア」機能など、利用価値のある便利な機能が詰まっています。
性別:男性
下落トレンドでの損切り方法
年齢:40代
職業:正社員手数料なども魅力でしたが、一番は銘柄スカウターがとても便利でした。ほかの証券会社でも銘柄の売り上げや決算などを見るとこができますが、銘柄スカウターはファンダを調べるうえで、とても便利です。特に決算の売り上げや利益、資産や今後の予想、アナリスト予想などがとても見やすくデザインされているので、初心者でも調べやすく、今ではほかのツールは使えません。これだけでも口座開設するメリットがあります。
auカブコム証券
auカブコム証券もネット証券大手の一つです。「ワンショット手数料コース」と「1日定額手数料コース」の2つのコースが用意されていて、投資スタイルに合わせてよりお得な手数料で取引できます。どちらにしても手数料は業界最安値です。
トレーディングツール「kabuステーション」では、株価やチャート、ニュースなどを確認でき、このツールで発注までワンストップでできることも強みです。「カブナビ」というスクリーニングツールもあり、こちらは200を超える条件から詳細に銘柄を絞っていくことができます。
他にもさまざまなツールが用意されているので、ツールを活用してより良いスイングトレードを実現したい方は検討してみてはいかがでしょうか。
手数料(税込) | 少額投資 | こんな人におすすめ | |
楽天証券 | プランによって 100万円まで無料 | × | 楽天ポイントも使いたい |
SBI証券 | プランによって 100万円まで無料 | ◯ | 投資信託や金などへの投資も考えたい |
松井証券 | 50万円まで無料 | × | 充実したサポート体制の下で投資したい |
マネックス証券 | 10万円まで110円 | ◯ | 少額取引から開始したい |
auカブコム証券 | 10万円まで99円 | ◯ | 豊富なツールを使いたい |
スイングトレードは初心者・時間がない人におすすめ
スイングトレードが初心者にもおすすめできるポイントを以下にまとめます。
初心者にもおすすめできるポイント
- 画面に張り付く必要がない
- 総合的に見て利益を出しやすい
- 安心感がある
スイングトレードでは、数日から数週間程度ポジションを保有するので、デイトレードのような短期取引と異なり、常にチャートを監視しておく必要がありません。常にチャートを監視して、取引タイミングを見定める行為は精神的なストレスとなることもあります。また、仕事などで忙しい場合にも、スイングトレードであれば時間の確保がしやすいので、他の投資に比べてスタートしやすい投資と言えます。
さらに、デイトレードなどの短期取引に比べて、トレンドが掴みやすいので、利益を出しやすいのも特徴です。短期トレードになるほど、チャートを監視していないと値動きを掴みにくく、複雑なテクニカル分析などの知識も必要になります。そういった意味で参入障壁が低いことも、初心者や時間がない人におすすめできるポイントと言えるでしょう。
また、短期取引はベテランのトレーダーでも失敗することがあります。長くポジションを保有するスイングトレードの方が、安心して取り組むことのできる手法と言えます。
スイングトレードの始め方
利益をより意識するなら手数料の安さを重視し、本格的に取引するならツールの使い勝手も重要です。また、不明点が出た際に、メールやチャット、コールセンターなどに相談できるのかも重要でしょう。
口座開設後は、実際に取引を開始することになりますが、デイトレードなど他の取引手法も試してみることもおすすめです。スイングトレードのメリットをより掴みやすくなり、より良いトレードができるようになります。資金に余裕がある場合には、他の手法にも取り組んでみてください。1つの口座でさまざまな金融商品を扱える証券会社であれば、その幅も広がります。
いずれの場合も口座開設の目的を先に明確にすることが重要です。そもそも投資を開始するのはなぜなのか、証券会社を選ぶ際に明確にするようにしましょう。
スイングトレードについてよくあるQ&A
スイングトレードとは? スイングトレードとは、株式取引の中でも2〜3日から数週間の短い期間で売買を進める手法です。中長期的に運用するのではなく、短期的な視点を持って利益が出た時に必ず株式を売却して利確します。企業業績や市場全体の動向などを分析する必要はあまりなく、テクニカル指標やチャートなどが重視されます。
スイングトレードのメリット
- 画面に張り付く必要がない
- 中長期的な投資方法よりも成果が出るのが早い
- 株価の変動がなくても利益を出しやすい
- 少ない資金で大きな利益を出しやすい/li>
- 資金効率が良い
スイングトレードのデメリット
- 時間外に株価の変動がある
- 損切りが難しい
- 手数料コストが高い
銘柄を選ぶポイント
- 流動性の高い銘柄を選ぶ
- 投資スタイルに合わせて銘柄を選ぶ
- 銘柄数は3〜5つに絞る
- 上昇トレンドを見て銘柄を選ぶ
スイングトレードの始め方は? スイングトレードを始めるにはまず証券会社で口座を開きます。手数料の安さやツール・アプリの使い勝手、サポート体制など、さまざまな要素から選定していくのがおすすめです。 利益をより意識するなら手数料の安さを重視し、本格的に取引するならツールの使い勝手も重要です。また、不明点が出た際に、電話やメール、チャットなどで相談できるのかも重要でしょう。
【特集】 見るべきは「高いか安いか」より「強いか弱いか」
土信田雅之さんのプロフィール:
楽天証券経済研究所シニアマーケットアナリスト。国内証券会社にて企画や商品開発に携わった後、2011年より現職。中国留学経験があり、アジアや新興国の最新事情にも精通している。楽天証券「トウシル」の「信用取引入門講座」で信用取引のノウハウを紹介するほか、連載中のコラム「テクニカル風林火山」「一生モノの株投資力養成講座」などが好評。
土信田雅之さん(以下、土信田): トレンドに乗る際は、株価が「高いか安いか」ではなくて、 相場の勢いが「 強いか弱いか 」で判断 していくことがポイントとなります。
相場の格言では「 値惚れ買い(値惚れ売り)はするな 」という趣旨のフレーズがいくつかあります。株価そのものにこだわって、水準が「高いから」または「安いから」というだけで判断していかないことですね。
土信田: 一旦相場に強いトレンドが発生すると、 割安や割高を示す指標などは完全スルーの状態 で、理屈をすっ飛ばして上昇、ないしは下降を続けることが多々あるわけです。
■日経平均株価の日足チャート(今年1月~4月末)
注:出来高・売買代金の棒グラフの色は当該株価が前期間の株価に比べプラスの時は「赤」、マイナスは「青」、同値は「グレー」。以下同
土信田: 多くの証券会社の取引ツールで提供されるテクニカル指標の「 平均足 」をチェックするのが分かりやすいやり方です。ただし、平均足は転換のサインが出るのが早すぎるという性質があります。その短所を補うために、「 MACD 」という移動平均収束拡散法と呼ぶ手法を組み合わせるやり方が有効です。
■平均足の見方
土信田: 買いのうちでも「 陽線に上ひげ 」が出た場合は「 強い買い 」(上のグラフの①)、「 陰線に下ひげ 」が出た場合は「 強い売り 」(同②)を表します。反対に「 陽線に下ひげ 」が出た場合は「 売り転換間近 」(同③)、そして「 陰線に上ひげ 」が出たら、「 買い転換間近 」(同④)というサインです。
- ・株探プレミアム・リポート「レバを掛けるなら、短期勝負の順張り戦略が.. (08/07)
- ・株探プレミアム・リポート <全シリーズ一覧>
- ・大川智宏の「あの企業も債務超過へ、注視すべきは負債の大小より「質」」 (08/12)
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- ・すご腕投資家さん「3カ月で8000万→1.4億円、リベンジ成功の根っこは“すご. (07/31)
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